《日 時》 平成20年6月26日(木)
《講 師》 株式会社 サナシオ   代表・医学博士 日笠 豊 氏
《テーマ》

−あなたの健康法は間違っているかも?−

産業医が見た!失敗から学ぶ健康法

 はじめに

健康になるために体に働きかける方法は「食う、寝る(休む)、運動する」の3つのみだが、実はメンタルも大きな要素ではある。


 食事での肥満対策

ダイエットの観点から食事を考える。

・炭水化物は満足感を与え、糖分は脳へのエネルギーを補給する。

・脂肪はそれ自身は無味だが、食物の味をマイルドにする。高カロリーのため抑える必要がある。

・タンパク質はとらないと筋肉がやせるので、豆腐や卵白、プロテインを取る。

・野菜や果物は、ビタミンや有用な微量物質を含んでおり必要だ。

・水だけで太ることはない。老廃物代謝のためにも多めにとる必要がある。

・アルコールは食欲を刺激し、大脳皮質を抑制するのでセーブする。

脂肪と糖分は、他の食物と違って脳の快楽中枢を刺激し喜びを感じさせるため、過剰摂取になりやすいので要注意である。
 

 食欲のメカニズムとダイエット方法

人間は、本能的に不足しているものを必要なだけ食べるという体の欲求よりも、脂肪や糖分などをストレス発散や快楽を求めて食べるという頭の欲求で食べる傾向にある。そのため、体の声を聞く事が重要だ。

・本当にお腹が減っているのか、本当に食べたい物なのか、食べる前にもう一度自分に問いかけてみる。

・食事を細かく記録し、どのような行動パターンで食べているか、また、その時にどんな心理状態であったかも考えてみる。

・本当に食べたいものなら充分に食べる。

・本当に食べたいのでなければ、絶対に食べない。

・無理な我慢はしない。

脳へのストレスが大きいと味覚異常などの認知障害が出る。また、無理なダイエットは更なるストレスにつながる。

・どんなダイエットでも11,500カロリー以下なら痩せる。

・極端なものは長続きしない。

・自分の心理や行動パターンを良く考え、自分にあったものを選択する。

・急に無理な運動をしない。

 活動と休息のリズム

 人間は活動(覚醒)と休息(睡眠)のリズムの中で生きている。朝になると目覚め、夜になると眠るという覚醒と睡眠のリズムは最も大きい。元々持っているリズムに逆らわないことが重要である。


 運動する

運動には以下の3つの要素がある。

・心肺機能:運動のために酸素を取り込んで体の隅々まで送り込む能力。脂肪燃焼作用がある。

・筋力:原則、毎日続けてトレーニングをしてはならない。

・柔軟性:身体の柔軟性が高いとパフォーマンスが上昇する。

体を痛めないために、まずは体の機能とストレッチについて考える。そして、どのようなレベルの運動をするかは、自分の体力を勘案して計画を立てていく。


 身体的パワーアップの方法

  1.早寝早起。

 2.決まった時間に寝起きする。

 3.バランスの良い健康的な食事を取る。

 4.砂糖は少量にする。

 5.1,0001,500mlの水分を取る。

 6.仕事中は90分おきに休みをとる。

 7.毎日体を動かす。

 8.できれば週2回、心肺機能強化運動と筋力強化運動をおこなう。

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