《日 時》 平成24年4月25日(水)
《講 師》 株式会社 TAM   大阪クリエイティブチーム 
加藤 洋 氏
《テーマ》


中小企業におけるFacebook活用術

〜Facebookでどんなことができるのか?〜

1.ソーシャルメディアとは

 従来はメディアの外で行われていた情報交換が、現在ではメディアの中で行われています。従来のメディアであるTV・新聞・雑誌は、発信者とは離れたところで個人が情報交換を行ってきました。
 一方、現在のソーシャルメディアは、個人も企業も並列で情報を発信し、人のつながりや関係性を通して情報が伝播、発展していくものです。リアルタイムに継続的な情報が発信でき、実名性を特徴とするFacebookは全世界で9億人のユーザーが存在します。特に北米、ヨーロッパ、東南アジアに多く普及しています。近年では日本のユーザーも増加し、2012年2月時点で約676万人となりました。



2.口コミの重要性

 世の中に、生活者が生み出す大きな情報の流れ、目に見えないうねりのような力(=「グランズウェル」)が生まれています。企業もその流れに乗っていこうとしています。
 インターネットに流れている選択可能な情報量に対して、人が処理できる情報量はごくわずかで、99.9%以上は捨てられる時代です。
 情報流通の可否、要否は発信者ではなく中継者が決めます。例えばレストランの場合、レストラン側(発信者)が「安い、おいしい」と情報を発信しても、宣伝としか受け取られませんが、そのレストランのファン(中継者)が同様の情報を流した方が共感を得られます。
 生活者の共感を得ない情報は流通しづらく、中継者がどのように言うか、口コミが重要となっています。また、店舗で購入する場合の信頼できる情報源に、友人の推薦が年々増加し、広告の効果は下がってきています。巨大なオフライン市場でもオンラインが鍵を握っています。



3.Facebookの活用法

 ソーシャルメディアを活用し、達成することができるビジネス目的として以下の5つが挙げられます。
1.傾聴戦略(Listen):顧客理解を深める
2.会話戦略(Talk):自社のメッセージを広める
3.活性化戦略(Energize):熱心な顧客を見つけ、彼らの影響力を最大化する
4.支援戦略(Support):顧客が助け合えるようにする
5.統合戦略(Embrace):顧客をビジネスプロセスに統合する
  Facebookを活用することで、お客様の声が聞け、お客様の望む商品開発をし、お客様に愛着を持ってその商品を受け入れてもらえるようになると思われます。その後、口コミが広がって、企業が作成するFacebookページの存在を知ってもらえるようにもなります。Facebookの中でキャンペーンを行うと、ファンが集まり、口コミにしてもらいやすくなります。割引特典などの情報を発信することで、実際の店舗でのお客様の集客にもつながっていきます。
 写真や動画もFacebookでは簡単に気軽にアップできます。企業だけでなく、ユーザー側も情報発信ができるため、企業とブランドが一緒に歩んでいくことができます。ホームページの中では、どういう人が見て、どういう反応をしているのか分かりにくいのですが、Facebookの中では、どういう方がファンになって情報を受け入れられているのかが見えてきます。



4.おわりに

 Facebookページは成長します。ファンが少ないと、口コミは広がりません。口コミが発生するまでは、Facebook広告を使って、ある程度集客させ、その上にファンを増やしていく必要があります。広告も実名に基づいたセグメント(年齢や市町村など)ができるため反応がすぐにわかります。
 作成に手間がかからないので、企業としても情報発信のツールとして、まず始めてみてはいかがでしょうか。社外の人には親近感がわき、社内の人にはインナーコミュニケーションとして、満足度が高まると思います。



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