《日 時》 平成15年7月25日(金)
《講 師》 株式会社アベ経営
代表取締役・中小企業診断士 安部 春之
《テーマ》 ターゲットを絞り、コンセプトを明確にする
      
 
 はじめに

 今回の研究会では、まず最初にご参加頂いた経営者の方にある喫茶店の主人の立場に立って頂いて、各自どのような戦略を立てるかという設問を考えて頂く時間をとり、その後アベ経営式・経営戦略の策定プロセスをご説明致しました。
 
プロセス1・外部環境、内部環境を分析する 
 感覚で経営判断をすると無駄が多くなる。そうならないために、まず経営者の中長期目標が何かを確認し、その上で外部環境・内部環境のどの様な切り口で分析をするかが重要となる。その場合、外部環境は業界、競合、立地等から分析し、内部環境は販売、仕入、店舗等から分析をする。  
プロセス2・中長期経営目標を決める
 経営者の想い以上に環境対応が重要である。しかし、目先の環境対応以上に"いつまでに何をするべきか""将来どうなっているべきか"など種々の環境条件にとらわれず、具体的に数値を用いて考える事が大切である。
 プロセス3・市場機会と脅威の分析
 "この業界で伸びそうな業態はあるか""逆にダメになりそうな業態は"などたくさんの外部環境の中から市場の機会と衰退の脅威をそれぞれ拾い出す。   
 プロセス4・自社の強み・弱みを知る
 どんな企業でも知らないといけないのは、"今のお客様はたくさんある店の中から何故他の店ではなく、当店を選び来てくれたのか"ということ、それが当店の本当の強みである。
 このプロセスでは自社の強み・弱みを拾い出し、外部環境の機会(=チャンス)との合致点を見出す。その場合の注意点として脅威のあるところへ自社の強みをぶつけてはいけない、環境を謙虚に受け入れることが重要である。   




   
 プロセス5・ターゲットを絞る
 ターゲットは本当にお金を出しても欲しいと顧客が価値あると感じるもの、ニーズである。市場を細分化し強者との競合を避け、自社の強みを最大限活かせるポジションにターゲットを絞る、つまり特定の層の特定のニーズにターゲットを絞ることが重要である。あなたの会社はお客様の間でどのように紹介されているでしょうか。   

      
        
 プロセス6・コンセプトを明確にする
 "この業界で伸びそうな業態はあるか""逆にダメになりそうな業態は"などたくさんの外部環境の中から市場の機会と衰退の脅威をそれぞれ拾い出す。   
 
おわりに


 今回のセミナーを通して、経営戦略を作成するということは、プロセスに従い多方面から考えていくため時間を費やす大変な仕事だと思いました。しかし、その過程を経ながら思い込みや錯覚に気付く経営者の方にとっては最も大切な仕事の1つであるとも感じました。
M・N
 
 
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