《日 時》 平成16年2月13日(金)
《講 師》 株式会社 企画塾・総合企画研究所
代表取締役 高橋 憲行 氏
《テーマ》 〜中小企業・中小商店のための〜
不況下でも増収増益できる秘訣
   
 はじめに
     売上を上げる仕組みはいろいろとある。安売りをするという方向に走りがちだが、きっちりと利益をとりながらやっていく方法はある。
  これからの時代はシェアをいかにとっていくかがまず一番のポイントになる。お客さんに選んでもらうための技術を身につけ、市場に攻めていかなければだめになる。



 
 「顧客」戦略 
     こちらからお客様にアプローチし、商品を説明する能力があるとお客様は多少高くても買ってくれる。個々のお客様にどう接近するかなのである。
  小売業・飲食業の場合、お客様のことを確実に掌握し、コミュニケーションがとれる仕組みを作ると売上が急激に上がる。やり方を少し変えると売上倍増はそんなに不思議ではない。
  受注産業の場合、コピー機やパソコンは法人の中に年間多大に入るが、1社を利用しているわけではない。例えば当社の個客A社が年間で1千万円をパソコンなどに使っている内、当社の商品が全体の何%を占めているか、またA社の成長率が今どのくらいなのか明確に把握している人は非常に少ない。
  

   

  当社は伸びている先B社の5%のシェアしか占めておらず、残りの95%は競合他社にとられており、成長率がマイナスの先C社に昔からの付き合いだからといって時間を費やしているという状況を示した表である。  


 婦人靴の方程式
  ある靴屋は、90年代売上が落ちていた。百貨店に店を構えお客が来るのを待っていたため、自分でお客をコントロールできなくなっていたのである。そこで「おもしろいことを体験して下さい」と呼びかけ、地方都市の全く人通りのないホテルの一室で、ある体験をしてもらった。
  まず駅前、女子大の周辺で返信用ハガキ付のチラシを配布し、魅力を感じてハガキを返信してくれた人に優待券を出すなど、まず名簿を獲得する=お客を掌握することから始めてもらい、細かいステップを踏んでお客を呼び込む方法を覚えてもらった。お客がゼロのところでやれるなら、お客がたくさんいる地域でなら簡単にできるでしょうという成功体験だった。
  配布したチラシの内どれだけの返信用ハガキが戻ってきたか、本人用と友人用の優待券を出した結果どれだけの人が来場したか、その来場者のうち購入してくれたお客がどの位あり、客単価はいくらであったか・・・この体験で大事なのは、売上ではなくハガキの回収率、友人を連れてくる比率など各ポイントでの指標をどう上げるかということの検討であった。  



 講師よりみなさまへ
    あらゆるところにチャンスはある、不況だといってもやり方次第である。日本は恵まれた国であること、それを忘れないように頑張って頂きたい。


M・N
 
 
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